[avcat] 「 TAD-D1000 」簡単インプレッション。

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「聴いた気にさせます!」というのはオーバーですが、TAD-D1000の試作機(TP段階)の音を聴かせてもらう機会に恵まれましたので、簡単にインプレッションを。

非常に素晴らしい音です。

最近では、数百万円台さらには一千万円台のプレーヤーでなければ本当に感動的という音に出会えないかもしれないオーディオ業界にあって、100万円台のプレーヤーで感動させていただきました。

今年のステサンのゴールデンサウンド賞は順当に行けばMagicoのQ7がとるのではないかと勝手に予想していますが、おそらくこのプレーヤーも今年のプロダクトオブザイヤーを獲得するポテンシャルは持っているのではないかと思います。

1.
とにかく音の安定感が抜群です。微動だにしないという言葉はこのプレーヤーのためにあるのかもしれません。
この点では、VivaldiやCH Precisionが持つ世界に追いついていると言っても過言ではありません。

2.
音の立ち上がり、立下りのスピードが非常に速いです。スピードが速すぎて、音が若干乾いたように聞こえてしまう瞬間もあるほどですが、これほど速ければ、音の鮮度感はいやでも出ます。
この点は、個人的に上位モデルであるD600を超えている面があるのではと思います。

4.
S/N感も素晴らしいです。何も無いところから音がパッと現れる感覚と、音と音の間の静寂感に浸れるのではないかと思います。音が音に決して埋もれることのない解像感です。

5.
無理に欲張ることなく、非常にバランスがいいです。「すごい一面はあるけど、音が暴れがちで、使いこなしが難しい」というようなこととはこのプレーヤーは一切無縁だと思います。どんな場所で使用しても、きっとある程度以上のレベルの音が簡単に得られる扱いやすいプレーヤーではないかと思います。特に低域方向に関しては、このプレーヤーを使えばブーミーという悩みから開放されそうです。

6.
最後にD600と比べて。
D600は電源が別筐体のかなり強力なもので、音もそういう良さを持っています。つまり、ここぞという時に音にエネルギーを送り込める凄みや余裕があります。一方で、そのエネルギーを処理できるだけのシステム環境がない場合には、音の破綻を招く危険性をはらみます。
D1000はD600のように余裕があるどっしり構えたような音の鳴り方はしません。しかし、逆に、音が重くなりすぎず、立ち上がりや立下りの速さつまり俊敏さを持っていることが一番の違いではないかと思います。
もしかすると、ウーハーに例えるならば、D600は大口径、D1000は小口径×2と言ったイメージなのかもしれません。D1000の音は俊敏さを持っているけど決して軽い音ではありません。そいう意味で小口径「×2」という表現が適当なのではないかと思います。

 

以上、下手な文章で恐縮ですが、簡単なインプレッションでした。

*上記はあくまでも試作機(TP段階)でのインプレッションです。量産品でのインプレッションではありませんのでその点はご了承ください。

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